業務の変化
今、規制緩和の影響で各士業の職域の境界は以前よりも随分と曖昧になりました。
職域の境界についてはもう何年も前から各士業間で問題となり、弁護士と司法書士との間で実際訴訟沙汰になったこともあります
またIT器具の発達の影響も受け、専門家と呼ばれる各士業の業務内容も時代と共に変化して生きているといってもいいでしょう。
国家資格である士業の中で比較的保守的で安泰といわれてきた税理士業界でさえ、今は仕事が枯渇する時代といえるでしょう。
税理士の独占業務は税務に関する書類作成や申請の代行代理・付随する相談業務です。
税法やそれにまつわる制度は非常に複雑で難解なため、一般の方にとっては未知の分類で犬猿されがちな分野です。
そのため、税務に関する業務は全て税理士へ丸投げ、そんな状態がもう何年も続いていました。
しかし近年パソコンの普及と優秀な会計ソフトの開発により、税理士の業務が圧迫されるようになりました。
つまり今まで税理士に依頼していた部分をソフトを導入し数字を入力するだけで、済むようになってしまったのです。
難しい試験を突破して税理士になったけど仕事が全然ない、そんな事態に陥る税理士も今後は少なからず増えてくるのではないでしょうか。
ですから税理士自身も今までと同じような業務内容・サービス内容・報酬では生き残っていけなくなりました。
サービス業だという自覚を持ち、より顧客目線に立った姿勢が大事と言われています。
クライアント先により寄り添った立場で節税や融資資金繰り対策の提案、法務トラブルに対するアドバイス等総合的な経営コンサルタントとして活躍する税理士も増えてきました。