事業継承について考える
大企業でも小さな個人事業主でも、どの企業にとっても事業を継続していく限り、事業継承の問題はいつか必ず訪れます。
当たり前ですが人間は不死身ではいられません。
経営者だって人間ですからいつかは死が訪れます。
しかし事業は違います。
経営者の死亡=事業の廃業・倒産ではありません。
後継者にご自身が築いてきた事業全てを引き継ぐことが出来るのです。
そのことを事業継承といいますが、事業継承の準備に早すぎるなんてことは何一つありません。
後継者の選任や育成にも時間がかかります。
早すぎるくらいの取り組みがちょうどいいでしょう。
事業継承の問題に取り組む時、一番初めに悩むのはズバリ誰を後継者にするか、です。
しかしこれを決断しない事には、後の準備が進みません。
非常に重要な選択になります。
中小企業においてよくあるのが、経営者の子どもや親族への継承、次点では従業員からの抜擢選任、社外からの優秀な人物の招致、などがあります。
M&Aについては中小企業ではあまり一般的な選択肢ではありません。
しかし現実問題、後継者が見つからない場合などには事業を存続させる有効な手段になりますので、選択肢としてはアリではないかなと思います。
親族への継承が一番一般的ではありますが、年々親族間の事業継承率は下がってきています。
これは親族側が事業を継ぎたがらない場合や少子化の問題などが背景にあるようです。
いつかは継いでくれるものだろうとばかり思っていたが、いざ話をしてみたら頑なに拒否されてしまった、意外とよく聞く話になります。
そうなると次の後継者を探さなければならない等の問題も出てきますので、相続対策同様、まだ早いと後回しにせずに真剣に向き合う姿勢が大事です。